注) 校正前原稿なので、掲載文と異なる部分があるやもしれませんが、趣旨が変わることはありません。

第1回 増益なら株価は上がる!?
 増収増益が持続しても大幅に株価が下落しうることを配当割引モデル(定率成長モデル)から解説しました。
第2回 好業績の会社の株を買うべき!?
 利益の多い企業と少ない企業、株式投資対象としてはどちらも投資利回りが同じになることをPERから解説しました。
第3回 織り込み済みって何!?
 第1回で「増益でも株価は下がるケースがある」ことを解説しました。その逆のパターン、「減益でも株価が上昇しうる」ことを「織り込み済み」を使って説明します。
第4回 決算は株価に影響する!?
 貸借対照表・損益計算書の数値と株価の関係を示すPERやPBR等の株価指標や、ROEといった財務比率があります。しかし、あくまで決算情報は過去の情報に過ぎず、株価には直接的影響はないことを理解すべきです。
第5回 リスクが嫌いなお客には低リスク商品を!?
 悲しいことに「低リスクな運用を望むなら、低リスクな金融商品(運用)しかない」という短絡的な発想に、お客様側だけでなく販売側も陥っています。すると当然ですが、選択肢が限られ、コンサルティングも行き詰まってしまいがちです。
第6回 円安で得?数値が大きくなると円安?
 「円高・円安」という表現は「誤った慣習」です。この呪縛から脱することは簡単で、外貨建て取引も「簡単であっけないもの」と思えるようになります。
第7回 ポートフォリオは不良資産を優良資産に変える魔法の錬金術?
 サブ・プライム・ローン問題の背景にポートフォリオ理論の悪用が存在しました。金融工学の負の歴史を学び、再び事件の発生を許さないようにしましょう。
第8回 個人投資家は機関投資家には勝てない?
 「プロであるがゆえの弱み」を理解することにより、「アマチュアならではの強み」を自覚して投資できるようになります。
第9回 債券の勉強は公式を憶えること?
 債券に限らず学習となると「専門用語と公式を記憶すること」だと半ば諦めている人が多いと思います。しかし「公式を記憶する」ことで学習済みにすると、実務において深刻なトラブルを招きかねません。
第10回 株と債券、利回りと価格の関係が逆?
 「債券価格は下落すると最終利回りが上昇する」という関係があります。しかし、だからといって「株と逆」は勘違いです。
第11回 債券運用は最終利回りを超えられない?
 「順イールドで、イールド・カーブが一定」ならば債券の運用利回りは最終利回りを上回れます。その一方で現実の公社債投信の利回りが長期債の最終利回りを下回る理由を含めて解説します。
第12回 オプションは難解で素人には無理?
 オプションが難解なわけはありません。なぜなら「宝くじや保険もオプション取引」だからです。
第13回 利益確定売り? 塩漬け?
 利益確定売り、塩漬け。よく聞く投資家の対処法ですが、それでは「不本意な投資」に陥る可能性が高いです。
第14回 理論家は非理論を探す?
 「合理的な投資手法ではアクティブ運用は不可能だ」って知ってますか?
第15回 平均値がベスト?
 現代ポートフォリオ理論によれば「ベストのポートフォリオは、国債と市場ポートフォリオの組み合わせ」になります。私もそう思います。
第16回 モメンタム・トレーダー?
 市場を後追いするのは素人。でも、その素人を無視できないのがプロです。悩ましい。
第17回 非課税が課税になると不利?
 税制改正で債券の譲渡所得が非課税から課税に改正されました。では、これから税金の負担が多くなる?そんなことはありません。
第18回 投資家要求収益率は高い方がよい?
 投資家要求収益率は、低いほど理論株価を高めます。 収益率と名がつくので「高い方がよいのではないか」とよく勘違いされます。