【FP1級 2023年01月】
《問15》 X株式会社(以下、「X社」という)の工場建物が火災により全焼し、 後日、X社 は、契約している損害保険会社から保険金を受け取り、その事業年度中に受け取った 保険金によって工場建物を新築した。下記の〈資料〉に基づき、保険金で取得した固 定資産の圧縮記帳をする場合の圧縮限度額として、次のうち最も適切なものはどれか。 なお、各損害保険の契約者(=保険料負担者)・被保険者・保険金受取人は、いずれ もX社とする。また、記載のない事項については考慮しないものとする。
〈資料〉
・滅失した工場建物の帳簿価額 :4,000万円

・工場建物の滅失によりX社が支出した経費
焼跡の整理費(片づけ費用) :200万円
類焼者に対する賠償金 :375万円

・損害保険会社から受け取った保険金
火災保険(保険の対象:工場建物)の保険金:6,200万円
企業費用・利益総合保険の保険金 :1,500万円

・新築した代替建物(工場建物)の取得価額 :4,500万円

損害=滅失資産の帳簿価額4,000万円
実質的な保険金=保険金6,200万円−経費200万円=6,000万円
賠償金は含まない

注意
損害=滅失資産の帳簿価額4,000万円+経費200万円=4,200万円
保険金=6,200万円
とは考えていけない。代替物取得の比率を計算するときに間違える。

保険差益=6,000万円−損害4,000万円=2,000万円
企業費用・利益総合保険は対象外

保険金のうち代替物取得に使った割合
4,500万円÷6,000万円=75%
圧縮限度額=2,000万円×75%=1,500万円

3) 1,500万円
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